みなさんこんにちは、LSのShioriです。日本ではゴールデンウィークが終わった頃ですが、楽しい連休を過ごされましたか。お休み気分がなかなか抜けない方もいらっしゃるかもしれませんね。今回は前回の投稿とは少し趣向を変えて、ジャパングリッシュ(和製英語)について投稿したいと思います。お仕事中の息抜きや気分転換に、ぜひ読んでみてください。
普段英日の翻訳をしていると、和製英語を意識することはあまりないかもしれません。ですが、日本語には英語が母語の人にとってはちんぷんかんぷんな「ジャパングリッシュ」がたくさん含まれているのです。初めて英語を話した時、そんなこととは知らずにうっかりジャパングリッシュを使ってしまい、相手が混乱したという経験はありませんか?また、日本でも近く海外からの旅行客の受け入れを再開する可能性が高まっていますが、困っている観光客に助け舟を出す時には、正しい英語でコミュニケーションができるといいですよね。
ジャパングリッシュは言葉の成り立ちによっていくつかの種類に分けられます。この投稿では、1)英単語を組み合わせて新しく生み出された言葉、2)英単語を短縮して使っている言葉、3)もとの英単語とは違う意味で使われている言葉、4)語源が英語ではない言葉、の4種類を見ていきましょう。便利(?)なフレーズもあわせて紹介します。
1)英単語を組み合わせて新しく生み出された言葉
例としては、ビジネスマン、ノンアルコール、キャンピングカー、ガソリンスタンドなど。それぞれ英語では business person、non-alcoholic/alcohol free、camping van、gas station(米)/petrol station(英)となります。
便利なフレーズ
日本語:携帯電話はマナーモードにしてください。
ジャパングリッシュ:Please put your phone on manner mode.
英語:Please put your phone on silent/vibrate mode.
日本語:フライドポテトのMサイズは250円です。
ジャパングリッシュ:Medium fried potato costs 250 yen.
英語:Medium french fries/chips cost 250 yen.
※french fries(米)/chips(英)
2)英単語を短縮して使っている言葉
例としては、アポ、ミス、インテリ、ドライヤーなど。それぞれ英語では、appointment、mistake、intelligent、hair dryerとなります。
便利なフレーズ
日本語:この商品にはアフターサービスはつきません。
ジャパングリッシュ:This product does not include any after service.
英語:This product does not include any after-sales services.
日本語:ハンバーグにはライスとスープがつきます。
ジャパングリッシュ:The Hamburg comes with rice and soup.
英語:The Hamburg steak comes with rice and soup.
3)もとの英単語とは違う意味で使われている言葉
例としては、タレント、バイク、マンション、カンニングなど。それぞれ英語では、entertainer、motorcycle/motorbike、apartment/flat、cheatingとなります。
便利なフレーズ
日本語:当ホテルのフロントは3階にあります。
ジャパングリッシュ:The front of this hotel is on the 3rd floor.
英語:The reception of this hotel is on the 3rd floor.
日本語:朝食バイキングは7時から9時にご利用いただけます。
ジャパングリッシュ:The breakfast Viking is from 7 to 9.
英語:The breakfast buffet is from 7 to 9.
4)語源が英語ではない言葉
こちらは厳密には「ジャパングリッシュ」とは言えないかもしれませんが、意外とたくさんあり、語源を知るのも楽しいので紹介します。
例としては、アンケート(仏:enquête)、パン(葡:pão)など。それぞれ英語では、questionnaire、breadとなります。
便利なフレーズ
日本語:アルバイトの経験はありますか。
ジャパングリッシュ:Have you had any Arbeit before?
英語:Have you had any part-time jobs before?
※語源はドイツ語のArbeit
日本語:そのズボン素敵だね。
ジャパングリッシュ:Your jupon looks great.
英語:Your pants look great.
※語源はフランス語のjupon。英語では他にtrousers、slacks、jeansなど。日本語の「ズボン」はもう死語かもしれませんね。若者はパンツやボトムス、と言うのでしょうか。「パンツ」というとどうしても下着が思い浮かんでしまい少し抵抗を感じるのですが、これは私がもう若者ではないという証拠かもしれません…。
実は、私が現在住んでいるドイツでも、Denglish(デングリッシュ)なるものがあるようです。最近では英語の「chill」という言葉から「gechilled」(リラックスした、チルした)という単語が作られたり、「update」から「geupdated」(アップデートした)という単語が作られたりもしており、比較的若い世代が使っているようです。
さて、4種類のジャパングリッシュと便利(?)なフレーズを紹介しました。これから国を超えた移動がより簡単になると、英語を話す機会が今よりも増えるかもしれません。そんな時には、ぜひこのジャパングリッシュの投稿を思い出して、正しい英語でスマートに決めてくださいね!
2 comments
興味深く拝読いたしました。
インテリにつきましては、英語ではなくロシア語 intelligentsija からの借用語かと存じます。いずれもラテン語が語源ではありますが。
S.Tさん
返信が遅くなり申し訳ありません。ご指摘ありがとうございました!勉強不足でした。今後もご感想やご指摘お待ちしています。